あの頃の私は、彼に対してずっとイライラしていました。

連絡は遅いし、言葉も足りない。
会っている時は優しいのに、離れた途端に不安になる。
「なんでこんなに放っておけるの?」
「私のこと、本当に好きなの?」
そんな不満ばかりが頭の中をぐるぐる回っていました。
でも本当は、怒っていたんじゃないんです。
傷ついていたんだと思います。
彼の行動一つひとつを悪い方向に受け取って、勝手に不安になって、勝手に落ち込む。
返信が来ないだけで嫌われた気がして、
会えない日が続くだけで気持ちが冷めた気がして。
今思えば、私はずっと彼と戦っていたというより、自分の不安と戦っていました。
友達に相談すると、
「そんな男やめなよ」
「大事にしてくれない人じゃない?」
と言われる。
そのたびに余計苦しくなりました。
だって、彼のことが好きだったから。

嫌いになれたら楽なのに、なれない。
だから誰にも本音を話せなくなっていました。
ある夜、彼からの返信を待ちながら泣いていた時、ふと思ったんです。
私、占いがしたいわけじゃないなって。
未来を当ててほしいわけでもないし、いつ連絡が来るか知りたいわけでもない。
ただ、この苦しさから救われたかった。
誰かに「大丈夫だよ」って言ってほしかった。
そんな気持ちで電話占いに相談しました。
電話が繋がった瞬間、私はまともに話せませんでした。
感情が溢れてしまって。
でも先生は急かさずに聞いてくれました。
そして私の話を聞いたあと、静かにこう言ったんです。
「あなた、彼を誤解している部分があるかもしれませんね」
その言葉にハッとしました。
先生は続けて、
「この人は愛情がないんじゃなくて、表現が苦手なんです」
「一人の時間が必要なタイプだから、距離を取ることと気持ちが冷めることは別なんですよ」
と言いました。
その瞬間、涙が止まらなくなりました。
私はずっと、
“連絡が少ない=愛されていない”
と思い込んでいたんです。
でも違った。
彼は彼なりのペースで向き合っていただけだった。
彼が変わったわけじゃない。
私の見方が変わったんです。

それから不思議なくらい、彼にイライラしなくなりました。
もちろん不安になる日はあります。
でも以前みたいに勝手に最悪の想像をして、自分を苦しめることは減りました。
占いの結果よりも、先生の言葉のほうが心に残っています。
私はあの日、占ってほしかったんじゃない。
救われたかったんです。
そして先生は、未来を教えてくれたというより、苦しさの正体を教えてくれました。
あの夜の私は、答えよりも安心が欲しかった。
だから今でも、あの時の言葉を思い出すたびに心が少し軽くなるんです。
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