
今日、世界が一度、音を立てずに壊れた。
何気ない会話の途中だった。
笑いながら、当たり前みたいに、
「妻がね」と彼は言った。
その一言で、頭の中が真っ白になった。
聞き間違いだと思いたくて、
でも次の言葉も、その次も、
全部が“既婚者”であることを補強していく。
心臓が遅れて痛み出した。
胸の奥が、ぐしゃっと音を立てて潰れる感覚。
息はしているのに、酸素が入ってこない。
知っていたはずじゃない。
期待していなかったはずじゃない。
でも、どこかで勝手に
「特別」になれる可能性を
大事に温めていた自分がいた。
馬鹿だな、と思う。
でも、その馬鹿な気持ちが
全部本気だったことも否定できない。

彼は何も悪くない。
優しかっただけ。
親切だっただけ。
それなのに私は、
その優しさを“希望”に翻訳してしまった。
帰り道、街の灯りがやけに眩しくて、
涙が出そうになるたび、
「泣く資格はない」と自分に言い聞かせた。
好きになっただけ。
でも、好きになってはいけなかった。
頭では分かっているのに、
心が追いつかない。
今日まで積み重ねてきた感情を、
一瞬で「なかったこと」にするなんて、
そんな器用なこと、できるわけがない。
それでも明日から、
私は普通の顔で会うのだろう。
事務的な会話をして、
何も知らなかったふりをして。
この恋は、始まる前に終わった。
声に出すことも、
誰かに誇ることもないまま。
ただ、静かに、
私の中だけで崩壊した。
今日は、それを認める日。
立ち直らなくていい。
前を向かなくていい。
ただ、壊れたまま眠る。

真美とりあえず、占い師の先生にショックなきもちを話してみない?
言えないきもちを吐きだすだけで少し軽くなるよ!
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