
叶わぬ恋をした。
アラサーになって、ようやく心から好きと思える人に出会えた。
けれど、その相手は会社の上司。
誰よりも頼りがいがあって、優しくて、時には少年のように笑う人。
一年半という時間の中で、彼は私の理想そのものになっていった。
「上司を好きになるなんて、よくあること」
そう言い聞かせてみても、
彼には妻も子どももいる。
頭では分かっている。
だけど心は、彼を求めることをやめられなかった。
他の人を好きになろうとした。
合コンもアプリも試した。
でも比べてしまう。
どんな人も、彼の姿を超えることはなかった。
「彼が欲しい」
そう思うたびに、苦しくて、誰にも言えなくて。
自分の恋心が、罪悪感と欲望の狭間で空回りしていた。
眠れない夜、スマホを眺めていたときに出会った「電話占い」。
普段なら「そんなの信じない」と笑っていたのに、
なぜかその夜だけは違った。
藁にもすがる思いで、指先が勝手に動いた。
受話器の向こうから聞こえる先生の声は、想像以上に温かくて。

あなた、大丈夫ですよ
たった一言で、涙があふれた。
心の奥の氷が、少しずつ溶けていくようだった。
さらに先生はこう言った。



この日まで、待ってみてください
それは不思議な魔法の言葉だった。
「待つ」なんて、私にはできないと思っていたのに、
その言葉を信じた瞬間、心に小さな灯がともった。
無理に動こうとしなくてもいい。
信じて、待ってみよう。そう思えたのだ。
電話を切ったあと、私は静かに深呼吸をした。
たくさん励ましてもらい、
「よし」と小さく気合を入れることができた。
焦って空回りしてばかりいた私が、
“待てる自分”に少しずつ変わっていくのを感じた。
叶わぬ恋は、まだ終わっていない。
でも、前よりも冷静に自分を見つめられる。
占いなんて気休めだと思っていたけれど、
電話越しの声は確かに私の背中を押してくれた。
今なら思える。
一度電話占いをしてみるだけで、
こんなにも心が軽くなり、未来を信じる力をもらえるのだと。



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