
ふとした瞬間に、奥さんの姿を想像してしまう。
顔も知らないのに、生活の匂いだけが浮かぶ。
朝の台所、洗濯物の音、彼の帰りを待つ背中。
私が触れている時間の外側に、当たり前のようにある日常。
考えないと決めていた。
想像しないほうが楽だって、わかっていた。
それでも、彼の言葉の端や沈黙の間に、
どうしてもその存在が差し込んでくる。
私が笑ったあと、
彼はどんな顔で家に帰るんだろう。
私に見せた優しさは、
家ではもっと自然に使われているんだろうか。
そんなことを考えるたび、
胸の奥がじわっと重くなる。
誰かの幸せの隣で、
私は何をしているんだろう、と。
「家庭は壊さない」
何度も自分に言い聞かせてきた。
線を越えない。
期待しない。
奪わない。
そのルールを守っているから、
私は悪くない。
そう言い切れたらよかった。

でも、心は正直で、
奥さんを想像してしまう自分を、
私は許せない。
知ろうとしていること自体が、
すでに侵入なんじゃないかと思ってしまう。
彼の人生に、
私は本来いない。
それを忘れないようにするほど、
逆に強く意識してしまう。
奥さんは、何も知らずに眠っているかもしれない。
その静かな夜を想像すると、
罪悪感が遅れてやってくる。
私が抱えているこの気持ちは、
誰にも見えない場所で、
誰かを踏み越えているんじゃないか、と。
それでも、
連絡が来ると心が緩む。
声を聞くと、現実がぼやける。
そのたびに、
私はまた自分を責める。
やめられない弱さと、
やめない選択をしている自分。
どちらも私だ。

奥さんを想像してしまう夜は、
自分が一番醜く感じる。
それでも、目を逸らさずにいようと思う。
この気持ちを美化しないために。
忘れないために。
私は、
誰かの居場所を奪わないと決めている。
その決意だけが、
今の私を、ぎりぎり保っている。
真美恋が始まった瞬間のワクワクした気持ち取り戻さない?
【略奪婚に成功した人がコッソリやってる】不倫恋愛での正しい相談相手の選び方。






