
電話を切ったあと、しばらく動けなかった。
涙が出たわけでも、大きく息を吐いたわけでもない。
ただ、胸の奥に詰まっていた何かが、音もなくほどけていくのを感じていた。
占いで救われるなんて、正直思っていなかった。
未来を当ててほしかったわけでも、
「大丈夫」と保証してほしかったわけでもない。
私はただ、今の気持ちを否定されずに、
そのまま置いてもいい場所が欲しかっただけだった。
先生の声は静かで、感情を煽ることもなかった。
それなのに、一言一言が胸の奥に沈んでいく。
「それは、無理もありませんよ」
その言葉を聞いた瞬間、心臓が強く脈打った。
ああ、私はずっと、
無理をしていたんだ。
自分では「普通」だと思い込もうとして、
苦しいことに気づかないふりをしてきたんだ。

占いの内容よりも、
私が救われたのは、
責められなかったことだった。
弱さを指摘されなかったこと。
「間違っている」と言われなかったこと。
気づいたら、肩の力が抜けていた。
呼吸が、いつもより深くなっていた。
何年も浅い呼吸で生きていたことに、
そのとき初めて気づいた。
状況は何も変わっていない。
恋も、悩みも、現実も、そのままだ。
それなのに、不思議と「大丈夫かもしれない」と思えた。
希望というより、安心に近い感覚だった。

救われた、という言葉は大げさかもしれない。
でも、私は確かに、
あの瞬間、孤独から一歩外に出た。
たった一人で抱えてきた気持ちを、
誰かと共有できた、それだけで。
電話を切ったあとの部屋は、
さっきまでと何も変わらないのに、
空気だけがやわらかく感じた。
今夜は眠れそうだと思った。
救われるって、
人生が好転することじゃない。
自分を責めるのを、
ほんの少しやめられることなのかもしれない。
真美救われるって大げさだけど、今の恋を肯定するには大切なこと
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