
「口コミのように先生の鑑定通りになると嬉しい」――その言葉を見つけた瞬間、心が強く惹かれた。
私はずっと、恋愛に自信が持てなかった。
好きになるのは決まって、叶わない相手ばかり。
今回も例外ではない。職場の彼は既婚者で、しかも新婚。
人として尊敬できるし、優しくて、頼りになる。
でも、その横に奥さんがいる現実を思うたび、私の気持ちは罪悪感と切なさで押し潰されそうになる。
彼が笑顔で「この前、子どもがさ」と話すだけで、胸の奥に針が刺さる。
本当は聞きたくないのに、耳が勝手に拾ってしまう。
――この気持ち、誰にも言えない。
友達にも、家族にも、もちろん職場の同僚にも。
「既婚者を好きになった」なんて言ったら、きっと軽蔑される。
だから私は、ずっと自分の中に押し込めてきた。
そんなときに偶然目にしたのが、電話占いの口コミだった。
「先生の言葉通り、彼から連絡が来ました!」
「鑑定のままに進んでいて、驚いています」
「先生が大丈夫って言ってくれたから、不安が消えました」
最初は正直、半信半疑だった。
占いなんて、雑誌の星占いを読む程度。
「そんなに当たるものなの?」と思いながらスクロールを続けた。
でも、不思議と口コミのひとつひとつが心に刺さる。
泣きながら相談した人が、先生の言葉に救われた。
未来に希望を見いだせた。
「鑑定通りになると嬉しい」――そう笑顔で書かれている人の姿が目に浮かぶようで、胸がじんと熱くなった。
だって、私も同じだから。
この胸の奥に溜めこんだ想いを、誰かにわかってほしい。
誰かに「大丈夫」と言ってほしい。
そしてできれば、少しでも未来に希望が欲しい。
気づけば、私は先生のプロフィールを何度も読み返していた。
「丁寧に話を聞いてくれる」「当たりすぎて怖いくらい」
「否定せずに、そっと寄り添ってくれる」
口コミに並ぶ言葉たちが、私の背中を押していく。
初めて知った電話占い。
見知らぬ誰かに、自分の秘密を話すなんて考えたこともなかった。
けれど、不思議と怖さよりも「話したい」という衝動の方が強かった。
口コミを読んでいると、まるで私の未来がそこに書かれているようで――私も、この流れにすがりたい、と思った。
電話を手に取って、発信ボタンを押す。
心臓が早鐘を打ち、手が震える。
でも、それ以上に胸の奥で期待が膨らんでいた。
「もし、本当に先生の言葉通りになったら…」
「もし、この苦しさが少しでも軽くなるなら…」
口コミにあった「鑑定通りになると嬉しい」という言葉が、今は自分自身の気持ちに重なる。
私は、先生の声を待っている。
この胸に溜めこんだ秘密を、初めて誰かに打ち明けるために。
――そして今、私は思う。
「先生の鑑定通りになると、きっと泣いてしまうくらい嬉しい」
そう願わずにはいられないのだ。

電話占いを使ったからといって、悪い未来は決まらないよ。
当たりすぎて怖い先生に言われたら信じてしまいそうになるけど

